
フクシアの原種
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現在の園芸品種(Caltivars)は、フクシアの原種(Species)の交配を重ねることによって誕生しました。いまなお一目で解る原種の特長を受け継いでいる品種もあります。原種の分布や特徴などについて理解するとフクシアをまた違った一面から、より深く愉しむことが出来ます。 |
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原種は中南米からニュージーランド、タヒチにかけて分布。全体の大きさも5cm程度の小さい原種(F.procumberns)から10m近くにまで成長する原種(F.excorticata)まで様々なものがあります。
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フクシアには125種の原種が知られていて、そのうち120種が中南米、4種がニュージーランド、1種がタヒチで発見されました。
Section 1
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Quelusia(フクシア属 ケルシア節)9種 |
分布地域:南アメリカ原産(ブラジルの南岸、チリ、アルゼンチン)
F. alpestris (Brazil 1842 G. Gardner)
F. bracelinae (Brazil 1929 P. Munz)
F. brevilobis (Brazil 1989 P. Berry)
F. ampos-portoi (Brazil 1935 Pilger et Schulze)
F. coccinea (Brasil 1789 Solander)
F. glazioviana (Brazil 1888 Taubert)
F. hatshbahiii (Brazil 1989 P. Berry)
F. magellanica (Chile1788 Lamarck)
F. regia subsp. regia (Brazil 1843 Vamdelli)
F. regia subsp. reitzii
F. regia subsp. serrae
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F. magellanica alba
雌しべ、雄しべが花冠より突出して出ている。通常 tube(萼筒) は sepal(萼片) よりも短い。雄しべは長く corolla(花冠) よりも突出します。tube は白で、淡ピンクあるいは白色のcorollaをもっている。これらのフクシアは比較的耐寒性が強い。今日の多くの園芸種の交配の親となりました。
一般的な magellanica の tube は赤で、青色あるいは紫色の corolla をもっています。これらのフクシアは比較的耐寒性が強く、今日の多くの園芸種の交配の親となりました。
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F. magellanica tricolor
magellanica には多くのバリエーションがありますが、tricolor はその葉色に特色があり、白とピンク色が混じったの覆輪があります。
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F. glazioviana
条件が良ければ4m以上の高さまで成長するというフクシアで細い枝が密生します。
花の形の特徴としては Tube の長さが1cmにも満たないのに比べ Sepal が長いのが特徴です。全体の大きさは3cm程度です。
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Section 2
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Fuchsia(フクシア属 フクシア節)63種 |
分布地域:南アメリカ原産(熱帯アンデス、中央アメリカ、ヒスパニオラ島)
13のグループとその他(3種)に分けられる
gruoup name |
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代表的原種(発見地、年、発見者) |
1. F. decussata group |
4種 |
F. decussata (Peru 1802 Ruiz et Pavon)他 |
2. F. loxensis group |
3種 |
F. loxensis (Ecador 1823 Humoldt)他 |
3. F. nigraicans group |
6種 |
F. nigraicans (Venezuela 1849 Linden)他 |
4. F. macrophylla group |
4種 |
F. macrophylla (Peru 1925 I. M. Johnston)他 |
5. F. putumayensis group |
5種 |
F. putumayensis (Colombia 1943 P. Munz)他 |
6. F. petiolaris group |
7種 |
F. petiolaris (Colombia 1823 Humboldt)他 |
7. F. venusta group |
6種 |
F. venusta (Colombia 1823 Humboldt et al)他 |
8. F. denticulata group |
6種 |
F. denticulata (Peru 1802 Ruiz et Pavon)他 |
9. F. simplicicaulis group |
4種 |
F. simplicicaulis (Peru 1802 Ruiz et Pavon)他 |
10. F. sessififoloa group |
2種 |
F. sessififoloa (Ecador 1845 Killip)他 |
11. F. tincta group |
3種 |
F. tincta (Peru 1939 I. M. Johnston)他 |
12. F. boliviana group |
4種 |
F. boliviana (Bolivia 1876 Carriere)他 |
13. F. dependence group |
6種 |
F. dependence (Ecador 1837 Hooker)他 |
14. Anomalous species |
3種 |
F. triphylla (Dominican Republic 1705 Plumier)
F. pringsheimhii (Dominican Repubric 1899 Urban)
F. verrcosa (Columbia 1845 T. Hartweg) |
重要な原種:F. boliviana, F. denticulata, F. triphylla など
性質:日光と暖かさを好む
色:多くは赤からオレンジ色
F. triphylla (最初に発見されたフクシア)もこの節に含まれます。
特徴:非常に長い蕚筒と短い蕚片をもち、雄しべは突出しない。
F. triphylla は本来ヒスパニオラ島の日陰の低地に自生していたもの。
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F. decussata デクサータ (Peru 1802 Ruiz et Pavon)
明るいオレンジ色の花弁と赤い萼筒を持つフクシア。シュラブ状に3m程度まで、成長し密に枝分かれする。
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F. dependens ディペンデンス (Ecador 1837 Hooker)
オレンジみのある鮮赤で、蕚は水平よりやや下向きに開き、先端は緑がかった鋭尖形をしています。花の長さはわずか1cm弱、子房の大きさは2mm程度です。コロンビア及びエクアドル地方に分布しています。
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Section 3
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Kierschlegeria(フクシア属 キルシュレゲリア節)1種
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分布地域: チリ
F. lycioides (Chile 1800 Andrews)
チリのアタカマ砂漠近くにて発見された。 現在ではF. magellanicaの交配種として栽培されているらしい。
Section 4
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Skinnera(フクシア属 スキネラ節 )3種 |
分布地域:ニュージーランド、タヒチ原産
F. cyrtandroides (Tahiti 1942 Moore)
F. excortocata (New Zealand 1776 Forster)
F. perscandens (New Zealand 1927 Cockayne et Allan)
特長:葉は互生し花弁は退化消失するか極めて小さい。蕚は反り返り、チューブは1.5cm以下。
Section 5
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Procumbentes(フクシア属 プロークムベンス節 )1種 |
F. procumbens (New Zealand 1839 R. Cunningham,
F. kirkii (male form of F. procumbens)
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F. procumbens (プロクムベンス)
枝は細く匍匐するように生長し、蕚はチョコレートブラウンで反り返っている、蕚筒は黄〜橙黄色で太く短い。本属中唯一の黄花で、耐寒性はあるが耐暑性はありません。花弁は退化している。 ニュージーランド原産。気候条件によって雄花/雌花に分化する。
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Section 6
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Hemsleyella(フクシア属 ヘムスレイェラ節 )14種
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分布地域:南アメリカ原産(熱帯アンデス、ボリビア、ヴェネズエラ)Section Fuchsiaと同じ
F. apetala (Peru 1802 Ruiz et Pavon)
F. inflata (Peru 1940 Schulze-Menz))
F. juntasensis (Bolivia 1898 O. Kuntz)
特徴:幅広の葉、長い萼筒を持ち、花弁が不明確あるいは消失している。
Section 7
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Shufia(フクシア属 シュフィア節 ) 2種
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分布地域:メキシコからパナマの原産
F. arborescens (Mexico 1825 Sims)
F. paniculata (Costa Rica 1856 Lindley)
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F. arborescens (アルボレッセンス)
花梗は直立し灌木状あるいはシュラブ状となって約8メートルまで成長するものもある。小さい花が枝先に固まって咲く円錐花序で、色はroseもしくは purple。花序の径は大きく20cmに達するものもある。葉は3輪生です。耐暑性はかなりあります。
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F. paniculata パニキュラータ(Costa Rica 1856 Lindley)
前出の F. arborescens (アルボレッセンス)によく似ている。灌木状あるいはシュラブ状となって約8メートルまで成長するものもある。小さい花が枝先に固まって咲く円錐花序で、色はrosy purple(左の個体の色は本来の色よりかなり薄いです)。萼筒は長さ約12mm、太さ3mm程度。萼片は約10mm程度でF. arborescens より全体に大振りです。花序の径は大きく20cmに達するものもある。
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分布地域:中部アメリカ、メキシコ原産
F. microphylla (Mexico 1823 Humboldt)
F. cylindracea (Mexico 1838 Lindley)
F. encliandra (Mexico 1840 Steudel)
F. obconica (Mexico 1969 D. E. Breedlove)
F. ravenii (Mexico 1969 D. E. Breedlove)
F. thymifolia (Mexico 1823 Humboldt) |
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F. encliandra エンクリアンドラ
花は葉の付け根に咲きます。サイズが花・樹形共に小さいフクシアです。富士国際花園で実物を見ることが出来ます。
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分布地域: コスタリカ、パナマ
F. jimenezii (Costa Rica 198 Breedlove, Berry et Raven)
分布地域:中部アメリカ、メキシコ原産
幅広でハート形あるいは楕円形の葉を持つ、萼筒は萼片よりも長い。
F. decidua (Mexico 1929 Standley)
F. fulgens (Mexico 1828 De Candolle)
F. splendens (Mexico 1832 Zuccarini) |

F. fulgens
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Section 12
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Pachyrrhiza 1種 |
F. pachyrrhiza (Peru 1989 Berry et Stein)

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